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マイクロスイッチ・転倒検知スイッチ用語説明と使用上のご注意(共通)

用語説明

マイクロスイッチ

微小接点間隔とスナップアクション機構をもち、規定された動きと規定された力で開閉動作する接点機構がケースで覆われ、その外部にアクチュエータを備え、小形に作られたスイッチ(以下、スイッチという)。

アクチュエータ

スイッチの一部で、これに加えられた外力を、内部のばね機構に伝達し、可動接点を動かして、スイッチの開閉を行わせる機構。

アクチュエータ止め

スイッチの動作方向において、アクチュエータの動きを制限するためのスイッチの部分。

定格値

マイクロスイッチの特性、および性能の保証基準となる値。例えば、定格電流、定格電圧などをいい、特定の条件(負荷の種類・電流・電圧・頻度など)が前提になります。

機械的寿命

接点に通電せず、規定の操作頻度で動作させたときの寿命をいいます。(通常カム開閉にて開閉頻度60回/分、操作速度100mm/秒の条件で寿命試験を行っています。)

電気的寿命

接点に定格負荷を接続して、開閉したときの寿命をいいます。(通常カム開閉にて開閉頻度20回/分、操作速度100mm/秒の条件で寿命試験を行っています。)

接触形式

各種の用途にしたがって接点の電気的入出力回路を構成したものをいいます。

切換型
常閉型
常開型

絶縁抵抗

非連続端子間、各端子と非充電金属部間、各端子とアース間の抵抗値をいいます。

耐電圧

定められた測定箇所に高電圧を1分間印加したとき、絶縁破壊の起こらない限界値をいいます。

接触抵抗

接点の接触部分の電気抵抗を示しますが、一般にはバネや端子部分の導体抵抗を含めた抵抗値をいいます。

耐振性

誤動作振動 マイクロスイッチ使用中での振動により、閉路された接点が規定された時間以上の開離しない範囲の振動をいいます。

耐衝撃性

耐久衝撃 マイクロスイッチの輸送中または取り付け時に受ける機械的な衝撃によって各部の損傷がなく、動作特性を満足する範囲の衝撃をいいます。
誤動作衝撃 マイクロスイッチ使用中での衝撃により、閉路された接点が規定された時間以上開離しない範囲の衝撃をいいます。

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使用上のご注意

安全に関するご注意

当社は品質、信頼性の向上に努めていますが、一般に電気部品・機器はある確率で故障が発生します。 また、使用環境、使用条件によって耐久性が異なります。 ご使用にあたっては、必ず実使用条件にて実機確認を行ってください。 性能が劣化した状態で引き続き使用されますと、絶縁劣化により、 異常発熱、発煙、発火のおそれがあります。 製品の故障もしくは寿命により、結果として人身事故、火災事故、社会的な損害などを生じさせないよう 冗長設計、延焼対策設計、誤動作防止設計などの安全設計や定期的な保守の実施をお願いします。

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動作特性について

動作特性の定義

マイクロスイッチで用いるおもな用語の図解と意味は、下記のとおりです。

分類 用語 略号 単位 バラツキの
表示方法
定義
動作に必要な力
(Operating Force)
OF N 最大~ 自由位置から動作位置に動かすのに必要なアクチュエータに加える力
もどりの力
(Release Force)
RF N 最小 動作限度位置からもどりの位置まで動かすのに必要なアクチュエータに加える力
全体の動きに必要な力
(Totaltravel Force)
TF N   動作位置から動作限度位置まで動かすのに必要なアクチュエータに加える力
動き 動作までの動き (Pretravel) PT mm,度 最大~ アクチュエータの自由位置から動作位置までの移動距離、または移動角度
動作後の動き (Overtravel) OT mm,度 最小 アクチュエータの動作位置から動作限度位置までの移動距離、または移動角度
応差の動き
(Movement Differential)
MD mm,度 最大 アクチュエータの動作位置からもどりの位置までの移動距離、または移動角度
全体の動き
(Totaltravel)
TT mm,度   アクチュエータの自由位置から動作限度位置までの移動距離、または移動角度
位置 自由位置
(Free Position)
FP mm,度   外部から力が加えられていないときのアクチュエータの位置
動作位置
(Operating Position)
OP mm,度 ± アクチュエータに外力が加えられ、可動接点が自由位置の状態からちょうど反転するときのアクチュエータの位置
もどりの位置
(Release Position)
RP mm,度   アクチュエータの外力を減少させ、可動接点が動作位置の状態から自由位置の状態にちょうど反転するときのアクチュエータの位置
動作限度位置
(Totaltravel Position)
TTP mm,度   アクチュエータがアクチュエータ止めに到達したときのアクチュエータの位置

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機械的な注意事項

動作力、ストロークについて

ストロークの設定が高信頼性を得るための重要なポイントになります。
使用状態で高い信頼性を得るためには、適切な接触力範囲内で使用する必要があります。
常時閉路(N.C.)使用時は必ず操作体をアクチュエータが自由位置にもどるように設定することが必要です。
常時開路(N.O.)使用時は動作後の動き(OT)の規格値の70~100%まで押し込み、わずかのブレや誤差を吸収することが大切です。
ストロークの設定が動作位置(OP)の近辺である場合、接触不安定の原因となり、また操作体の慣性力によるアクチュエータの破損が発生するおそれがあります。このため、ストロークの調整を取り付け板や操作側で行うような使い方をおすすめします。

下図にストロークの増減とともに動作力、接触力が変化する代表事例を示します。OP、RP付近では接点接触力が小さくなり、反転直前または直後にチャタリング、バウンシングが発生しますので、このことを考慮の上ご使用いただきますようお願いいたします。また、振動や衝撃に対して弱くなりますのでご注意ください。

動作特性の変化について

動作特性に関して、規格値の±20%まで変化しても使用上の支障がないようにご配慮ください。

<例>
FS型マイクロスイッチの場合、O.F. 0.98N最大仕様では、
0.98N×(100+20%)=1.18N最大まで。
R.F. 0.15N最小仕様では、
0.15N×(100-20%)=0.12N最小まで。

選択上の機械的条件について

操作方法によりアクチュエータを選ぶ必要があります。
操作速度(ひん度)、各仕様操作速度、ひん度を確認してください。

  • 1.操作速度(動作時・復帰時)が極端に遅い場合、接点の切り換わりが不安定になり、接触の不具合や溶着などの原因になります。
  • 2.操作速度(動作時・復帰時)が速い場合、寿命が低下したり衝撃的な動作により破壊されたり、ひん度が高くなって接点切り換わりが追従しなくなりますのでご注意ください。

操作方法について

アクチュエータに衝撃の加わるような使い方(悪い例)は避けてください。

<例>

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電気的な注意事項

  • 1.マイクロスイッチは交流専用として設計されており、接点間隔が小さく強制的なアーク消去構造はありませんが、直流低容量での使用は可能です。
  • 2.とくに微小電圧・電流の場合は微小負荷用(Au接点)をお使いください。
適合微小電流電圧範囲(Au接点)(目安)
  • 3.マイクロスイッチの微少負荷開閉時、接点タイプ選択について、銀接点タイプは接点表面に酸化および硫化皮膜が生成され易い接点です。そのため、スイッチ使用開始時は開閉良好であるが、時間経過後接点表面に皮膜生成が進みますと、スイッチ開閉時に皮膜が破壊されず導通不良に至ることがあります。よって0.1A以下の負荷を開閉する場合は、Au接点タイプの選択をお願いします。
  • 4.スイッチの電子回路への利用
  • マイクロスイッチは切り換え時に接点同士の衝突によるバウンシング、チャタリングが発生し、これがしばしば電子回路や音響機器などにノイズやミス・パルスといったトラブルをおこす原因となります。
  • OP、RP付近でのチャタリング、バウンシングの発生が問題となる場合は、回路設計上、CR回路その他の吸収回路を設けるなどの工夫が必要です。
  • 5.突入電流、定常電流、突入時間を確認してください。
  • 6.各商品の「性能」の項目中、接触抵抗はDC6~8V 1Aの電圧降下法により測定します。(ただし、微少負荷用は除く)
    また、COM-N.C.間は自由位置にて、COM-N.O.間は動作限度位置にて測定します。
  • 7.コンデンサの直接開閉は接点の溶着事故につながりますので、必ず保護抵抗を並用してください。
  • 8.スイッチの投入がAC電源位相に同期する場合、電気的寿命の低下や接点溶着、接点転移など信頼性が低下する場合がありますので、ご注意ください。

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回路上のご注意

  • 1.誘導負荷開閉の回路では、開閉時の逆起電力(サージ)や突入電流(インラッシュ)により、接点の接触障害が発生する場合があります。したがって、接点保護のため下図のような保護回路の挿入をおすすめします。
回路図 使用上のご注意
(1)rは数10 Ω以上が必要です。
(2)AC電圧で使用するとき。
  1. Rのインピーダンスが大きいとき不可。
2. Rのインピーダンスがc,rのインピーダンスに比べて十分に小さいとき可。
AC,DCとも適用できます。
  r ≃ R
C:0.1μF
(1)DC専用
(2)ACは不可
AC,DCとも適用できます。
  • 2.1個のスイッチの接点に異極、異種の電源を接続しないでください。
電源の接続例(異極の接続)
 

不適当

適当

不適当な電源の接続例(異極電源の接続)

直流と交流が混触するおそれがある。

不適当

  • 3.接点間に電圧がかかるような回路は避けてください。(混触溶着の原因になります)

不適当

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取り付け状態、環境について

絶縁距離の確認について

取り付けおよび結線後、端子相互間、アース間の絶縁距離が確保されているかご確認ください。絶縁距離不足の場合は絶縁物を介してお取り付けください。

マイクロスイッチ本体の固定

個々のスイッチの「使用上のご注意」の項をご覧ください。

作動体との位置調整

  • 1.作動体は、自由状態で押ボタンまたはアクチュエータに直接力が加わらないようにし、押ボタンに対して垂直方向に力が加わるようにしてご使用ください。
  • 2.スイッチをストッパーとした使い方は動作に支障が生じる恐れがありますので、ご注意ください。

スイッチ取り付け位置の考え方

  • 基本的な考え方は、スイッチの押しボタンやレバーを押す物体が、必ずそのスイッチのOT規格値の70%~100%まで押し込めるように取り付けることです。ただし、その際には動作位置(OP)などの許容誤差を考える必要があります。許容誤差を最も厳しい条件にて考えた場合にて説明いたします。
  • FSスイッチのヒンジレバータイプを例に説明します。
基本となる数値 OP=8.8±0.8mm
  PT=max.2.8mm
  OT=min.1.2mm
1. スイッチを押さない時
  レバーを押す物体がレバーに触れないようにする必要があります。
この場合、自由位置(FP)が最大になる時を考え、物体がそれ以上スイッチから離れている必要があります。
FPmax=OPmax+PTmax=9.6+2.8=12.4mm max
取り付け穴より12.4mm以上離していただく必要があります。
2. 押し込みの位置
  動作後の動き(OT)の70%以上押し込む必要がありますので、動作位置(OP)の最小値から動作後の動き(OT)の70%以上100%までを計算する必要があります。
OPmin-OT(70%)=8.0-0.84=7.16mm
OPmin-OT(100%)=8.0-1.2=6.80mm
取り付け穴位置から6.80~7.16mmの間まで押し込む必要があります。

はんだ付け上のご注意

  • 手はんだの場合は、端子を横方向(地面と水平)にして、適正な熱容量を有するはんだゴテと適量のはんだを用いて素早く行ってください。
    また、換気扇などによるフラックスガスの排気、はんだゴテ先のスイッチ本体への接触防止などでフラックスがスイッチ内部へ流入しないようにご注意ください。
    はんだ付け直後は、リード線および端子部に力が加わらないようにしてください。
    温度設定と時間の条件については、商品により異なります。
    各商品の「使用上のご注意」の項をご覧ください。

シリコン雰囲気での使用はおさけください

有機シリコン系ゴム、接着剤、シール剤、オイル、グリス、電線などのシリコン雰囲気での使用はお避けください。

次のような条件でのご使用についてはご相談ください

  • 1.硫化水素などのような腐食性ガスが存在する場所
  • 2.ガソリン、シンナーなどのような引火性、爆発性ガスが存在する場所
  • 3.ホコリの多い場所(ノンシールタイプのマイクロスイッチの場合)
  • 4.操作速度が垂直方向に許容操作速度の範囲を越える場合
  • 5.異極切り替えの場合
  • 6.使用周囲温度、使用周囲湿度が規定範囲をこえる場合

※ 微小負荷で使用する場合での接点の硫化 (クリーピング) 対策品 (FS・Auクラッド2層接点) や耐環境性を考慮したターコイズスイッチをご選定ください。

スイッチ保管上のご注意

端子(銀めっき)の硫化による変色を防止するため、保管する場合は、ポリ袋に入れるなどご配慮ください。

使用・保管・輸送時の雰囲気(ターコイズスイッチ以外)

使用・保管・輸送時は直射日光を避け、常温・常湿・常圧に保ってください。
使用、輸送、保管可能な温・湿度範囲は下記のとおりです。

  • 1.温度:スイッチにより異なりますので個別仕様を参照くたさい。
    なお、スティック・テープ包装状態で輸送・保管される場合、スイッチ本体の温度範囲とは異なる場合がありますので個別仕様をご相談ください。
  • 2.湿度:スイッチにより異なりますので個別仕様を参照くたさい。
  • 3.気圧:86~106kPa
    なお、温度により湿度範囲が異なりますので、下図に示す湿度範囲でお願いします。

(許容温度はスイッチにより異なります。)

  • 高温・多湿の雰囲気中で周囲温度が急激に変化するとスイッチ内部で結露が発生することがあります。特に船による海上輸送の場合に発生しやすいため、輸送雰囲気にご注意ください。結露とは、雰囲気が高温多湿下で温度が高温から低温に急に変化するとき、またはスイッチを低温中から高温多湿中へ急に移したとき、水蒸気が凝縮し水滴となりスイッチに付着する現象をいいます。
     結露により、絶縁劣化、コイル断線、錆など発生することがありますのでご注意ください。
  • 0℃以下の低温では氷結にご注意ください。氷結とは、結露や異常に多湿の雰囲気でスイッチに水分が付着した状態で、温度が氷点以下になったとき水分が凍りつくことをいいます。氷結により、可動部の固着や動作遅延または接点間に氷が介在し、接点導通に支障をきたすことがありますのでご注意ください。
  • 低温・低湿中では、プラスチックがもろくなることもありますので、ご注意ください。
  • 高温・多湿や有機ガス・硫化ガス雰囲気中に長時間保管(輸送期間も含む)されますと、接点表面に硫化皮膜や酸化皮膜が生成し、接触不安定や接点障害を発生させたり、機能障害を発生させることがあります。保管・輸送の雰囲気をご確認ください。
  • 包装形態は、湿度、有機ガス、硫化ガスなどの影響を極力小さくするよう、配慮をお願いします。

品質向上のため、材質、内部構造などについて、お断りなく変更する場合があります

取り扱い上のご注意

スイッチを床面に落下させたりすると、破損することがありますので、ご注意ください。

その他

  • 1.スイッチの故障モードとして、ショート(短絡)、オープン、温度上昇の発生が挙げられます。安全性が重視される機器につきましては、スイッチ故障に対し、機器としての影響を検討いただき、保護回路、保護装置による安全性の確保をお願いいたします。
  • 2.使用周囲温度(湿度)範囲につきましては、スイッチを連続的に動作させることのできる温度(湿度)範囲であり、耐久性能、耐環境性能を保証するものではありません。性能保証につきましては商品毎の仕様をご確認ください。

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アクチュエータの種類

形状 分類 動作までの動き
(PT)
動作後の動き
(OT)
動作に
必要な力
(OF)
振動
衝撃
特長
ピン押釦 直線短ストローク動作に適し、スナップアクション機構をピン押釦で直接作動させるため、最も高精度に位置検出ができる。
ただし動作後の動きは各アクチュエータ中最小で、確実なストッパを要する。
ヒンジ・レバー 動作に必要な力が小さい。
低速カムやドッグの使用に適しストロークも大きい。
レバーは操作体に合わせて種々の形状がとれる。
ヒンジ・
アール・レバー
ヒンジ・レバーの先端を丸く曲げたもので簡易ローラ・タイプとして使用できる。
リーフ・レバー レバーのタワミを利用し、最も大きなストロークを確保。
また、レバー取付部にスペースをもたせた構造は耐凍結性にも優れる。
ヒンジ・ローラ・レバー ヒンジレバーにローラをつけたもので高速のカムやドッグでも使用できる。
ピン押釦の動作に必要な力がレバー比により軽くなり、ストロークも大きい。

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