KT4H/B温度調節器
使用上のご注意
設置周囲状況の注意
本器は、次の環境仕様で使用されることを意図しています。(IEC 61010-1)
本器の使用は、下記のような場所でご使用ください。
- 塵埃が少なく、腐蝕性ガスのないところ。
- 可燃性ガス、爆発性ガスなどが発生しないところ。
- 機械的振動や衝撃の少ないところ。
- 直射日光が直接あたらず、周囲温度が0~50℃(KT4R/KT8R/KT9Rは-10~55℃)で、急激な温度変化のないところ。(盤内に設置される場合には、特に放熱について考慮してください。また、熱を発生する機器の真上などへの設置は避けてください。)
- 急激な温度変化により結露が起こる可能性のある場所。
- ベンジン、シンナーおよびアルコールなどの有機溶剤や、アンモニアおよびカセイソーダなどの強アルカリ物質などが付着する可能性のある場所または、それらの雰囲気の中。
- 直接、振動や衝撃が伝わるような場所や直接水滴の当たる可能性のある場所。
- 高圧線・高圧機器・動力線・動力機器あるいはアマチュア無線など送信部のある機器、または大きな開閉サージの発生する機器の近辺。
- 湿度は35~85%RHで、結露の可能性がないところ。
- 大容量の電磁開閉器や大電流の流れている電線から離れているところ。
- 水や油、薬品など、またはそれらの蒸気が直接あたるおそれのないところ。
配線上の注意
- KT4R/KT8R/KT9R/KT4H/KT4Bシリーズの端子台は、左側から配線する構造になっています(KT2シリーズの端子は、上下方向)。リード線は、必ず左側方向から端子へ挿入し、端子ネジで締め付けてください。M3のネジに適合する絶縁スリーブ付圧着端子を使用してください。
圧着端子 |
メーカ |
形名 |
締め付けトルク |
Y形 |
(株)ニチフ端子工業 |
1.25Y-3 |
0.6N・m
最大1.0N・m |
日本圧着端子製造(株) |
VD1.25-B3A |
丸形 |
(株)ニチフ端子工業 |
1.25-3 |
日本圧着端子製造(株) |
V1.25-3 |
- 端子ネジの締め付けトルクは、0.6N・m~1.0N・m(KT4R/KT8R/KT9R/KT4H/KT4B)、KT7シリーズのM3ネジは0.5N・m以下、M2ネジは0.25N・m以下にて緩みがないように締め付けてください。
- 熱電対、補償導線は本器のセンサ入力仕様に合ったものをご使用ください。
- 測温抵抗体は3導線式のもので、本器のセンサ入力仕様に合ったものをご使用ください。
- 本器は電源スイッチ、遮断器およびヒューズを内蔵していません。必ず上記の装置類を、本器の近くに別途設けてください。(推奨ヒューズ:定格電圧250V AC、定格電流2Aのタイムラグヒューズ)
- 電源が24V AC/DCで、DCの場合、極性を間違わないようにしてください。
- リレー接点出力形については、内蔵リレー接点保護のため外部に負荷の容量に合ったリレーのご使用をおすすめします。
- 入力線(熱電対、測温抵抗体など)と電源線、負荷線は離して配線してください。
- 配線などの作業を行う時は、計器への供給電源を切った状態で行なってください。電源を入れた状態で作業を行なうと、感電のため人命や重大な傷害にかかわる事故の起こる可能性があります。
- 配線作業を行なう場合、電線屑を通風窓へ落とし込まないでください。
- 予期しないレベルのノイズによる、温調器への悪影響を防ぐため、電磁開閉器のコイル間にスパークキラーを取り付けてください。
取り付け上の注意
- KT4R/KT8R/KT9R/KT4H/KT4Bシリーズの取付枠、取付金具のネジを必要以上に締めすぎると、取付金具やケースが変形するおそれがあります。KT8R/KT9Rシリーズは、0.1N・m位で締め付けてください。KT4H/KT4Bシリーズは、0.05~0.06N・m位で締め付けてください。KT4Rシリーズは、0.15N・m位で締め付けてください。
- KT7シリーズのDINレールへの取り付けは、横方向で取り付てください。カチッと音がし、確実に固定されたことを確認してください。
オプションのヒータ断線警報出力について
(KT7/KT4Hシリーズ)
- 位相制御されているヒータ電流の検出には使用できません。
- CTは付属のものを使用し、ヒータ回路の導線1本をCTの穴へ通してください。
- 外部からの干渉を避けるため、CTの導線と電源線、負荷線は離して配線してください。
- KT4Hシリーズのみ三相の場合R、S、Tの内いずれかの2線にCTを挿入し、CT1[(13)-(14)] CT2[(14)-(15)]端子へ接続してください。
取付方法
防塵防滴IP66仕様を満たすため、本器は鉛直なパネルに取り付けてください。
取り付け可能な制御盤の板厚は、1~5mm以内です。
(1) |
本器を制御盤前面から挿入してください。 |
(2) |
取付枠の先端がパネルに当たるまで挿入し、ネジで締め付けてください。(ネジの締め付けトルクは0.05N・m~0.06N・m) |
各部の名称
(1)動作表示(バックライト 橙) |
|
|
|
℉℃ |
: |
温度単位 ℉/℃ 選択時、それぞれ点灯します。 |
T/R |
: |
シリアル通信(オプション)TX出力時点灯します。 |
AT |
: |
オートチューニングまたはオートリセット時点滅します。 |
OUT1 |
: |
制御出力ONまたは加熱出力(オプション)ON時点灯します。 直流電流出力形の場合、0.25秒周期で出力操作量に対応して点滅します。 |
OUT2 |
: |
冷却出力(オプション)ON時点灯します。 |
EVT1 |
: |
警報出力1ON時点灯します。 |
EVT2 |
: |
警報出力2(オプション)ON時またはヒータ断線警報出力(オプション)ON時点灯します。 |
LOCK |
: |
ロック1、ロック2、ロック3選択時点灯します。 |
(2)MEMO表示 |
: |
設定値メモリ番号を表示します。(バックライト 緑) |
(3)PV表示 |
: |
プロセス値(PV)を表示します。(バックライト 赤/橙/緑) |
(4)SV表示 |
: |
設定値(SV)を表示します。(バックライト 緑) |
(5)モードキー |
: |
設定モードの切り替え、設定値の登録を行ないます。 |
(6)アウト/オフキー |
: |
制御出力のON/OFFまたは自動/手動制御機能の切り替えを行ないます。 |
(7)アップキー |
: |
設定値の数値が増加します。 |
(8)ダウンキー |
: |
設定値の数値が減少します。 |
(9)ツールコネクタ |
: |
専用ケーブルを接続し、外部コンピュータよりSV、PID、各種設定値の読み取りおよび設定、PV、動作状態の読み取り、機能変更を行ないます。 |
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