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ZD(サージ電圧吸収用ツェナーダイオード)

解説

サージ電圧吸収用ツェナーダイオードとは?

センサの出力に誘導性負荷(例:リレーコイル)を接続して使用すると、自己誘導現象により出力がOFFする際、サージ電圧(逆起電力)が発生します。

このサージ電圧(逆起電力)によりDCタイプセンサの場合は、出力部品(トランジスタ)が破損するおそれがあり、フリー電源タイプ(リレー出力)の場合は、接点の接触不具合が発生する場合があります。

この不具合を防止するために、DCタイプセンサの出力には回路構成部品として、ZD(ツェナーダイオード)が付加されています。

このツェナーダイオードを、その役割から"サージ電圧吸収用ツェナーダイオード"と呼んでいます。

DCタイプセンサの出力回路事例

CX-400シリーズNPNトランジスタタイプ入・出力回路図
FX-501入・出力回路図

上記回路図において、赤丸部のZDがサージ電圧吸収用ツェナーダイオードです。

CX-400シリーズNPNトランジスタタイプの場合、ZD(ツェナーダイオード)が2個逆向きに直列接続されていますが、上側のZD(ツェナーダイオード)は役割が違います。
(「出力逆接続保護用ダイオード」の用語解説で解説します。)

上側のZD
(ツェナーダイオード)

ツェナーダイオードの特性

順方向側特性

  • 順方向電圧(VF)以上の電圧が印加されると、印加電圧に応じた順方向電流(IF)が流れます。

逆方向側特性

  • 一般のダイオードと同様に"整流作用"があります。
    したがって、逆方向の印加電圧が"ある電圧"未満の状態では、逆方向の電流は流れません。
  • 逆方向の印加電圧が"ある電圧"以上になると、逆方向電流(IZ:ツェナー電流)が流れます。
    また、逆方向の印加電圧が増加しても、ツェナーダイオードの両端の電圧は、"ある電圧"でほぼ一定となり、頭打ちとなります。
    この"ある電圧"のことをツェナー電圧(EZD)といい、サージ電圧吸収回路では、ツェナーダイオードのこの特性を利用しています。

もし、サージ電圧吸収用ツェナーダイオードがなかったら?

右図は、CX-400シリーズNPNトランジスタタイプの入・出力回路図です。
この回路図において、赤丸部のZDがサージ電圧吸収用ツェナーダイオードです。

このZDがなかった場合、センサ出力(青丸部)の電圧は、サージ電圧により右下部のようになります。
(誘導性負荷使用、センサ出力OFF時)

このサージ電圧の値は非常に大きくなり、出力トランジスタ(Tr)のコレクタ(C)-エミッタ(E)の耐電圧を越え、出力が破損するおそれがあります。

CX-400シリーズ NPNトランジスタタイプ入・出力回路図

サージ電圧吸収用ツェナーダイオードによるサージ電圧吸収

サージ電圧吸収用ツェナーダイオードが上の「CX-400シリーズ NPNトランジスタタイプ入・出力回路図」のような向きで出力に付加されていると、サージ電圧はツェナーダイオ-ドの逆方向に印加されることになります。

ツェナーダイオードのツェナー電圧の値は、センサの電源電圧範囲のMAX.値(通常、24V+10% = 26.4V)を少し超えた値(例:33V)が選ばれています。

ツェナーダイオードのツェナー電圧が電源電圧MAX.値より小さい値を選ぶと、センサが出力OFFであるにもかかわらず、ツェナーダイオードの逆方向電流(ツェナー電流)によって負荷が動いてしまうことを避けるためです。

ユーザ側での保護対策軽減

誘導性負荷の例として、リレーがあります。
リレーにはサージ電圧保護用ダイオードを内蔵しているタイプ(右図)があり、このタイプを使用するのであれば、センサ出力にはサージ電圧吸収用ツェナーダイオードは不要となります。

しかし、サージ電圧吸収用ツェナーダイオードが内蔵されていないタイプもあり、このタイプを使用する場合には、別途、ユーザ側で保護対策が必要となります。

ユーザ側での保護対策を軽減し、どのような負荷を使用する場合でもセンサ出力が保護されるように、部品のコストはUPしますが、メーカ側としてセンサ出力にサージ電圧保護用ツェナーダイオードを付加しています。

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