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電子回路におけるリレー使用上のご注意

1.トランジスタによるリレードライブ

1.接続方法

リレーをトランジスタで駆動する場合、コレクタ接続にて使用されることをおすすめします。
また、リレーON時には定格電圧を印加しOFF時には完全に零電圧にしておくのが、トラブルのない使い方と言えます。

(○)コレクタ接続 (△)エミッタ接続 (△)並列接続

最も一般的で動作が安定しています。

動作の都合上やむを得ない場合もありますがリレーに電圧が完全に印加されず、トランジスタも完全に導通しない不安があります。

回路全体の消費電力が大きくなり、リレー電圧も配慮する必要があります。

2.トランジスタのサージ電圧対策

リレーのコイル電流を急速にしゃ断すると、急激な高電圧パルスが発生します。この電圧がトランジスタの耐電圧を越えるとトランジスタが劣化し、破損に至ることがあります。
必ずサージ吸収素子を接続する必要があります。直流リレーの場合、ダイオード接続が効果的です。
このダイオードの定格としては、平均整流電流はリレーのコイル電流と同等のものを、逆方向阻止電圧は電源電圧の約3倍の値のものが適しています。
ダイオードの接続は、サージ電圧対策としてはすぐれていますが、リレー開放時の時間遅れがかなり生じます。この時間遅れを短くする必要があるときは、トランジスタのCE間にツェナーダイオードでツェナー電圧が供給電源電圧より幾分高い電圧のものを接続すれば良くなります。

トランジスタのArea of safety operation(安全動作領域)にも注意が必要です。

3.スナップアクション(リレー印加電圧の立上り、立下り特性)

リレーコイル印加電圧は、徐々に上昇して行くようなものではなく、瞬時に定格電圧が印加され、また瞬時に零電圧にする方法が必要です。立上り時間、立下り時間は1ms以下を目安としてください。

非パルス信号
(×)スナップアクションなし
パルス信号(短形波)
(◯)スナップアクション

4.シュミット回路(スナップアクション回路)

(波形整形回路)
入力信号にスナップアクションがないときに、一般的にはシュミット回路を使用して、スナップアクションを得るのが無難です。

ポイント

  • 1.共通エミッタ抵抗REの値はリレーコイル抵抗に比して充分小さくしておく必要があります。
  • 2.Tr2導通時のリレーコイル電流によるP点の電圧とTr2導通時のP点の電圧との差がシュミット回路の検知能力のヒステリシスとなるので設定に注意が必要です。
  • 3.入力信号(Signal)にチャタリングなどの波形のゆらぎがある場合は、このシュミット回路の前段にCRの時定数回路を接続してください。(ただし、応答速度は遅くなります。)

5.ダーリントン接続はさけてください

(高増幅率)

VCESATが大きくなりますので注意が必要です。ただちに不良につながるわけではありませんが、長期間または多数個になると、この差がトラブルに結びつく場合があります。

(×)ダーリントン接続

◯無駄な電力消費による発熱あり。
◯Tr1もタフなものが必要。

(◯)エミッタ接続

Tr2は完全導通する。
Tr1はシグナル用で十分。

6.コイルの残留電圧

コイルに半導体(トランジスター、UJTなど)をつないでスイッチング動作をさせるような場合、リレーコイルに残留電圧がかかり、このため復帰不良や誤動作の原因となることがあります。特にDCコイルは開放電圧が定格電圧の10%V以上という程度でACコイルに比べて低い値となっていること、さらに寿命回数が増加するにしたがって開放電圧が一般的に低下する傾向にあるため、復帰不良の危険性や接点圧、耐振性の低下する場合があります。
下図のようにトランジスタのコレクタからシグナルを取り出し、ほかの回路を駆動しようとするとき、トランジスタがしゃ断時であっても、リレーには微少な暗電流が流れ、前記不良の発生要因になることがあります。

●コレクタ次段接続

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2.SCRによるリレードライブ

1.一般的駆動方法

SCRの駆動は特にゲート感度およびノイズ誤動作に注意が必要です。

IGT 定格の3倍以上流すのが安心です。(低温時に注意)
RGK 1KΩ接続のこと。
RC 電源の急激な立上りまたはノイズで誤点弧するのを防ぎます。(dv/dt対策)

2.制御回路のご注意点(温度制御回路などに使用される場合)

リレー接点の投入が交流電源位相に同期する場合は、電気的寿命が極端に低下することがありますので、注意が必要です。

  • 1.SCRを使用してリレーをオンオフさせる場合、電源に半波整流をそのまま使用し、SCRの復帰を容易にする場合が多くなります。
  • 2.このような場合リレーの動作および復帰のタイミングは電源周波数に同期しやすく、負荷開閉のタイミングも同期しやすくなります。
  • 3.温度制御のように負荷がヒータなどの大電流負荷の場合、リレー接点があるものではピークでばかり開閉し、またあるものでは零位相でばかり開閉する現象となります。(リレーの感動と応答速度の差による。)
  • 4.したがって極端に寿命が長いものと、極端に短いもののバラツキが大きく出やすいので、最初の機器の品質チェックには注意が必要です。

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3.外部接点によるリレードライブ

P/C板用リレーは高感度かつ高速応答特性を有しており、外部接点のチャタリング、バウンシングで十分応答してしまうので、駆動には注意が必要です。
低頻度使用の時は、コンデンサで復帰時間を遅らせ、チャタリング、バウンシングを吸収することができます。
(ただしコンデンサのみでは不可。必ず抵抗を接続してください。)

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4.LED(発光ダイオード)の直列接続および並列接続

1)Ryに直列

消費電力 : Ryで共用(○)
LED不良 : Ryは動作せず(×)
低圧回路 : LEDで1.5Vdown(×)
部品点数 : (○)

2)LEDにRを並列

消費電力 : Ryで共用(○)
LED不良 : Ry動作(○)
低圧回路 : LEDで1.5Vdown(×)
部品点数 : R1(△)

3)Ryに並列

消費電力 : 限流抵抗R2(△)
LED不良 : Ry動作安定(○)
低圧回路 : 低圧回路:(○)
部品点数 : R2(△)

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5.リレーによる電子回路駆動

1.電子的チャッタレス回路

チャッタレス特性を特長に出しているリレーでも、それはあくまで一般電気回路的チャッタレスであり、これは水銀リレーでも同様です。バイナリーカウンタ回路の入力などに要求されるチャッタレスは、電子的チャッタレスであり、一切のチャッタリングもゆるされません。このような場合、下図のような回路をおすすめします。リレー接点のNO接点側またはNC接点側の一方だけでチャッタリングが発生してもフリップフロップは反転せず、カウンタ回路にはミスなくパルスを送ることができます。(ただし、NO接点、NC接点の両側にまたがるバウンシングはぜひ回避しなければなりません。)

A、B、Cのラインはできるだけ短かくしてください。
コイル部のノイズが接点部に誘導されているので注意が必要です。

2.トライアックの駆動

電子回路でトライアックを駆動するのは、電子回路と電力回路との絶縁がなされないので、誤動作、破損などのトラブルが発生しやすく、リレーを介してドライブするのが最も経済的で、かつ効果的です。(フォトカプラー、パルストランスは回路複雑)
また、リレーで直接負荷を開閉する場合に比べますと、長寿命化やアークノイズの低減がはかれます。
ゼロクロススイッチング特性が必要なときはS.S.R.(ソリッドステートリレー)を使用してください。

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6.電源回路について

1.電源回路の安定化

一般に電子回路は、電源リップル、電圧変動などを極端にきらいます。リレーの電源も電子回路ほどではありませんが、リップル、変動率とも規格内で使用してください。
電源電圧の変動が大きい場合、図-1のように安定化回路または定電圧回路を挿入してください。
リレーの消費電力の大きい場合は図-2のように回路構成とすれば良好になります。

2.ラッシュ電流による電圧降下対策

図にようにランプやコンデンサのようにラッシュ電流の流れる回路では、接点が閉じた瞬間に電圧降下をおこし、リレーが復帰したり、バタツキを生じることがあります。

このような場合、トランスの容量アップや平滑回路を増すことが必要です。
図-2の回路で対策となる場合もあります。
図-3のバッテリ駆動の場合も同じです。

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7.プリント基板設計上のご注意事項

1.リレーに関するパターンレイアウト上の注意点

  • リレーはノイズ発生源になるほど電子回路へ影響をおよぼすことがありますので次の点に注意してください。
  • リレーと半導体素子は、できる限り離して配置してください。
  • パターンは、できる限り短距離で設計してください。
  • リレーコイルのサージ吸収素子(ダイオードなど)はコイルの近くに配置してください。
  • リレーコイル部の下にオーディオ信号などノイズをきらうパターンの引き回しを避けてください。
  • リレーの底面など表面から見えない部分にスルーホール処理をされますと、はんだの吹き上げによるリレーの密封破壊など損傷することがありますので避けてください。
  • 回路図が同じであってもパターンの設計により、リレーコイル、ランプなどのオンオフの影響を電子回路におよぼさない配慮も必要です。(下図)

A、Bともにリレーコイル電流も電子回路電流もともに流れます。

●リレーコイル電流はA1、B1のみ。
●電子回路電流はA2、B2のみ。
ちょっとした配線で動作の安全性が異ってきます。

穴およびランド径

穴およびランド径はリード線の径に対してやや大きい方が部品のそう入が容易であり、また、はんだ付けの際はんだがはとめ状に盛られて、取り付け強度が増加します。穴径およびランドの標準寸法を下表に示します。

穴径およびランドの標準寸法
単位:mm

穴径の標準値 公差 ランド径
0.8 ±0.1 2.0~3.0
1.0
1.2 3.5~4.5
1.6

備考

  • 1.穴径はリード線より0.2~0.5大きくとる。ただし、噴流式(ウェーブ方式、ジェット方式など)はんだそうではんだ付けすると、部品側にはんだが流出するおそれがあるので、この場合は、リード線径+0.2mmが適当である。
  • 2.ランドの径は、穴径の2~3倍とする。
  • 3.1個の穴に2本以上リード線をそう入しないこと。

銅張積層板の膨張および収縮率

銅張積層板には、たて方向とよこ方向がるのでパンチング加工や図形の取り方などについて次の点に注意しなければなりません。
たて方向はよこ方向に比較して加熱による膨張、収縮率ともに1/15~1/2少なく、したがってパンチング加工後のそりもたて方向が1/15~1/2少なくなります。たて方向はよこ方向に比較して、機械的強度が10~15%位強くなります。
たて方向とよこ方向では差位があるため、長方形の図形の製品を加工する場合、図形の長いたて方向を取るように、またコネクタ部分を有する配線板はコネクタ部の方向にたて方向を取るように加工します。

例:下図のようなパターンは150mmの方向にたて方向を取ります。

また、下図のようにコネクタ部分を有するパターンの場合は、矢印の方向にたて方向を取ります。

2.ディップはんだによるはんだで一部の部品をはんだゴテにより、後付けする場合

孔のはんだづまりを防ぐことができます。

3.プリント板自体をコネクタとして使用する場合

  • 1.先端を面取りすること。(ソケットに挿入時、はくの欠けを防止する)
  • 2.片側受刃のコネクタを使用するときは、配線板のソリによる接触不良に注意すること。

4.プリント板参考データ

弊社商品を試料に参考データを作成しました。
P/C板配線回路設計の際ご参考としてください。

導体幅

導体許容電流は電流を流したときの導体の飽和温度上昇による性能への影響や安全性の面から決定します。(温度上昇は導体幅が狭いほど、また、銅箔厚さが薄いほど大きくなります)例えば、温度上昇を高く取り過ぎると積層板の変色や特性劣化の原因となります。一般的には、温度上昇は10℃以下となるように導体許容電流を決めています。この導体許容電流から導体幅を設計する必要があります。図1~3に銅箔別の各温度上昇における電流と導体幅の関係について示しています。また、異常電流によりその導体の破壊電流を越えないように配慮する必要があります。図4に導体幅と破壊電流の関係について示しています。

導体間隔

図6に導体間隔と破壊電圧の関係について示しています。この破壊電圧は基板の破壊電圧ではなく、フラッシュオーバ(回路間の空気絶縁破壊)した電圧です。導体表面にソルダーレジストなどの絶縁樹脂をコートすることによりフラッシュオーバ電圧は高くなりますが、ソルダーレジストのピンホールを考慮して導体間破壊電圧はソルダーレジスト無しとして考えておく必要があります。実際には導体間隔を決めるには、この値より安全率を充分にとる必要があります。表1に導体間隔の設計例を示します。(JIS規格C5010解説欄より抜粋)ただし、電気用品安全法、UL規格などの安全規格に定められている場合は、それらを遵用する必要があります。

表1 導体間隔設計例

導体間のDC、AC最大電圧(V) 最小導体間隔(mm)
0~50 0.381
51~150 0.635
151~300 1.27
301~500 2.54
500以上 0.00508mm/Vで計算

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関連情報 タイトル 言語 ファイル
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電子回路におけるリレー使用上のご注意
各種リレー共通(パワー,安全,シグナル,高周波,制御盤,高容量,インターフェイスターミナル)
JP 1.6MB 2017年2月28日
Applications of Relays in Electronic Circuits
Power Relays(Over 2A),Safty Relays,Signal Relays(2A or less),Microwave Devices,Control Panel Relays,High-capacity DC Cutoff Relays and Interface Terminal.
EN 96.0KB 2014年2月28日
电子线路中使用继电器的注意事项 CN-Simplified 895.4KB 2013年6月8日

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